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医師・医療従事者・医療機関の方々に対する法律事務所からの情報発信です。弁護士法人 河原町総合法律事務所。


by 弁護士 赤井勝治

終末期医療における医療についての考察(3)

 いわゆる終末期医療で、単に延命のみを目的とした措置のみが行われる場面では、当該措置として適切かどうかが問題とされるべきという考え方についての続きです。

 このような考え方によれば、医師、医療機関は、過剰なリスクに晒されずに済むのではないかと考えられます。
 すなわち、もはや病気の治癒に向けて効果の見込まれる治療行為を行うことが医学上不可能であり、単に延命のみを目的とした措置のみの行われる場面での患者さんの容態は、通常、全身状態が良くないことがほとんどであろうと想定されます。

 したがって、このような全身状態の良くない患者さんに対して、何らかの治療行為を行うに当たっては、細心の注意が必要となります。
 ほんの些細な不注意によっても、死亡という重大な結果を招き、延命ができなくなってしまうおそれがあります。

 にもかかわらず、患者さん本人やその親族などの最後まで病気の治癒に向けての治療行為をして欲しい旨の希望に応えなければならないとすれば、医師、医療機関は、通常の場合以上の高い注意義務が課されることになりかねません。
 しかし、そもそも患者さん本人やその親族などのそのような希望に応えなくて良いのであれば、医師、医療機関は、細心の注意をはらってまで治療行為を行う必要がなくなります。

 ただし、このような考え方に対しては、強い批判の出ることが考えられます。

 今日の医療現場において、また医療訴訟においても、患者さんの意思というものが最優先で考慮されますが、上記の考え方は明らかにこのような患者さんの意思を無視することになるからです。

 したがって、現状では、上記のような考え方が採られることはないか、極めて困難であると言えるでしょう。

 では、どのように考えれば良いのでしょうか。

 法は、不可能や困難を強いるものであってはなりません。

 したがって、患者さんの意思を最優先に考慮するとしても、医師、医療機関に困難を強いることにならないように考える必要があります。

  赤井・岡田法律事務所
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執筆責任者 弁護士 赤井勝治(京都弁護士会所属)
 
by motomame | 2016-04-21 09:00