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医師・医療従事者・医療機関の方々に対する法律事務所からの情報発信です。弁護士法人 河原町総合法律事務所。


by 弁護士 赤井勝治

医療機関に対する情報照会について(3)

 これまでに述べたように、医療機関が、情報照会を受けた場合には、医師等の守秘義務に反しないか、個人情報取扱事業者として個人情報保護法に違反しないかに配慮しなければなりません。

 このうち、医師等の守秘義務については、裁判所、警察・検察庁、弁護士会のいずれからの照会に対する回答も、原則として、正当な理由のある場合に該当するので、秘密漏示罪に問われることまずないと考えてもよいでしょう。

 そもそも刑事罰の発動は謙抑的であるべきとの観点からしても、このような照会に対する回答が罪に問われる可能性は、ほとんどないものと考えられます。

 次に、個人情報取扱事業者として個人情報保護法に違反しないかについても、裁判所、警察・検察庁、弁護士会のいずれからの照会に対する回答も、「法令に基づく場合」に該当するので、同法違反にはならないものと考えられます。

 ただし、前記の「個人情報保護法に関するQ&A」では、いずれからの照会であるかによって、その対応に差を設けています。
 これは、どうしてでしょうか。

 先に述べたように、秘密漏示罪については、刑事罰の謙抑性の見地から、いずれからの照会に対して回答をしても、そのことで罪に問われる可能性は、ほとんどないものと考えられます。

 これに対して、個人情報の保護に関しては、個人情報保護法には違反しないとしても、個人のプラバシー権を侵害したとして、民事上の損害賠償を請求されるおそれがあります。

  赤井・岡田法律事務所
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執筆責任者 弁護士 赤井勝治(京都弁護士会所属)
by motomame | 2015-10-15 09:00