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by 弁護士 赤井勝治

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 次に、持分なし医療法人への移行計画の認定要件、すなわち厚生労働省が移行計画を認定する場合の主たる要件について、説明します。

 まずは、移行計画は、社員総会において議決されたものでなければなりません。

 また、出資者等の十分な理解と検討のもとに移行計画が作成され、出資持分の放棄の見込みが確実と判断されること等、移行計画の有効性及び適切性に疑義がないことを要します。

 さらに、移行計画に記載された移行期限が3年を超えないものであることが必要です。

 加えて、運営に関する要件を満たすことを要します。しかも、この運営に関する要件は、持分なし医療法人への移行後6年間満たさなければなりません。

 その運営に関する要件は、以下のとおりです。

 まず、運営方法については、
① 法人関係者に対し、特別の利益を与えないこと
② 役員に対する報酬等が不当に高額にならないような支給基準を定めていること
③ 株式会社等に対し、特別の利益を与えないこと
④ 遊休財産額は事業にかかる費用の額を超えないこと
⑤ 法令に違反する事実、帳簿書類の隠蔽等の事実その他公益に反する事実がないこと
です。

 次に、事業状況については、
① 社会保険診療等(介護、助産、予防接種を含む)にかかる収入金額が全収入金額の80パーセントを超えること
② 自費患者に対し請求する金額が、社会保険診療報酬と同一の基準によること
③ 医療収入が医業費用の150パーセント以内であること
です。

  赤井・岡田法律事務所
京都市中京区新椹木町通竹屋町上る西革堂町184番地
                  オクムラビル2階
        TEL(075)257-6033
        FAX(075)212-3670
執筆責任者 弁護士 赤井勝治(京都弁護士会所属)

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by motomame | 2017-12-14 09:00
 まずは、持分なし医療法人への移行を検討される医療法人は、平成29年10月1日から平成32年9月30日までの3年間の間に、移行計画を策定して、これを厚生労働省に申請して認定を受ける必要があります。

 そして、この移行計画の認定を受けた医療法人においては、相続人がその出資持分を相続又は遺贈により取得した場合、移行計画の期間満了まで相続税の納税が猶予され、出資持分を放棄した場合には、その猶予税額が免除されます。

 また、出資者が出資持分を放棄した場合、他の出資者の出資持分が増加するため、他の出資者はその増加分の贈与を受けたものとみなされて贈与税が課されますが、この贈与税も移行計画の期間満了まで納税が猶予され、出資持分を放棄した場合には、その猶予税額が免除されます。

 さらに、移行計画に基づき、持分なし医療法人へ移行した場合、出資者の出資持分放棄に伴う法人贈与税が非課税となります。

 ただし、移行計画の認定を受けた医療法人は、認定の日から3年以内に持分なし医療法人に移行しない場合には、認定が取り消されて、遡って課税されることになります。

 また、移行完了後6年間は、毎年医療法人の運営状況を厚生労働省に報告しなければなりません。

 以上が、認定制度を利用した持分なし医療法人への移行のあらましとなります。

  赤井・岡田法律事務所
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by motomame | 2017-12-07 09:00