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医師・医療従事者・医療機関の方々に対する法律事務所からの情報発信です。赤井・岡田法律事務所HP: http://www.akai-okadalaw.com


by 弁護士 赤井勝治

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 最後は、問題点についてです。
 これは以前にも指摘させていただきましたが、再度、述べておきます。

 法律上、医療事故調査・支援センターから警察に直接通報する旨の規定はおかれておらず、この点、厚生労働省も、制度の目的は医療事故の原因究明と再発防止にあるので、医療事故調査・支援センターから、警察に直接通報はしないとしています。

 ただし、医療事故調査・支援センターの調査報告書等を医療機関等に対する責任追及や訴訟に使用できない旨の規定も置かれていないため、遺族が、調査報告書等を刑事や民事の責任追及の資料として使うおそれがあります。

 この点は問題であり、いくら制度の目的が医療事故の原因究明と再発防止にあるとはいえ、法律上調査報告書等を医療機関等に対する責任追及や訴訟に使用できない旨明記されない限りは、結果的に、調査報告書等が刑事や民事の責任追及の資料として使われるのではないかということが危惧されます。

 また、費用負担の問題もあります。

 まず、内部調査の費用については、明記はされていませんが当該医療機関が負担することになるものと考えられています。

 次に、医療事故調査・支援センターへ調査を依頼した場合の費用負担についても明記されていないため、誰が負担するのかが問題となります。

 この点、厚生労働省は、医療事故調査・支援センターの行う調査の費用は、45万円~90万円になり、そのうちの5,000円~5万円程度を遺族側に負担してもらうことを想定しているようです。

 その残額が全て、医療機関側の負担ということになれば、医療機関にとって酷な結果になると思われます。

  赤井・岡田法律事務所
京都市中京区新椹木町通竹屋町上る西革堂町184番地
                  オクムラビル2階
        TEL(075)257-6033
        FAX(075)212-3670
執筆責任者 弁護士 赤井勝治(京都弁護士会所属)
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by motomame | 2015-08-27 09:00
 前回に引き続き、いくつかの項目をピックアップして、現在、分かっている範囲で概説していきます。

 内部調査

 管理者は、事故原因を究明するために、速やかに必要な調査を行わなければなりません。
 また、調査においては、できる限り匿名性の確保に配慮する必要があるでしょう。
 調査の結果、原因が判明し、再発防止の検討までできるのが理想ですが、現実には、必ずしも原因が判明するとは限らないものと考えられます。
 なお、前記のように医師が一人しかいないような診療所であっても対象となることから、単独での内部調査が困難な医療機関の存在することが当然に予想されます。このような医療機関については、外部の支援団体(医学医術に関する学術団体その他の厚生労働大臣が定める団体)に必要な支援を求めて行うものとされています。

 調査結果の医療事故調査・支援センターへの報告

 管理者は、内部調査が終了したときは、遅滞なく、報告事項を書面ないしはWeb上のシステムのうち適切な方法で報告することになります。
 「遅滞なく」の意味については、既に述べたとおりです。
 この報告を受けて、医療事故調査・支援センターは、当該報告により収集した情報の整理及び分析を行います。

 医療事故調査・支援センターの調査

 医療事故調査・支援センターは、医療機関の管理者又は遺族からの依頼があれば必要な調査を行って原因を究明します。
 そして、その調査結果を医療機関の管理者や遺族に報告します。この報告は、調査結果報告書を交付する方法により行われるようです。
 ただし、この場合にも、現実には、必ずしも原因が判明するとは限らないものと考えられます。

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by motomame | 2015-08-20 09:00
 前回述べたように、いくつかの項目をピックアップして、現在、分かっている範囲で概説していきます。

 対象となる医療事故
 
 全ての医療事故ではなく、医療機関の管理者が予期しなかった患者の死亡又は死産事故に限定されています。
 医療に起因し又は起因すると疑われる死亡又は死産、すなわち、医療行為によるか又は医療行為によると疑われる死亡事故又は死産事故が対象となります。
 施設管理にかかわる事故によるものは対象とはなりません。
 また、予期しなかったか否かの判断は、管理者が判断することになります。この場合、過失の有無は問題とはなりません。

 対象となる医療機関

 対象となる医療機関については、病院、診療所又は助産所とされており、特に限定はされていないので、全ての医療機関が対象となります。
 よって、医師が一人しかいないような診療所であっても対象となります。

 医療事故調査・支援センターへの報告

 管理者は、対象となる医療事故が発生した場合、遅滞なく、報告事項を書面ないしはWeb上のシステムのうち適切な方法で報告することになります。
 このように報告期限について、特に具体的な期限は定められていませんが、「遅滞なく」という以上は、個々具体的な事案や事情等に応じてできる限り速やかにという意味であり、正当な理由なくいたずらに遅延することは認められないものと考えられます。

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執筆責任者 弁護士 赤井勝治(京都弁護士会所属)
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by motomame | 2015-08-13 09:00
 医療事故調査制度については、前にもその概要を紹介させていただきました。

 同制度が本年10月1日から始まりますので、再度、同制度について、概説しておきたいと思います。

 まず、同制度の目的については、予期しない死亡事故が発生した場合、医療機関が内部調査を行って原因を究明し、医療事故の再発防止を図ることとされています。

 次に、同制度の概要をおさらいすると、次のとおりです。

 すなわち、医療に起因する予期しない死亡事故が発生した場合、医療機関は、医療事故調査・支援センターに報告をするとともに、内部調査を行い、その結果についても医療事故調査・支援センターに報告するものとされています。

 そして、報告を受けた医療事故調査・支援センターは、内部調査結果を分析するとともに、依頼があれば自らも調査をして原因を究明し、医療事故の再発の防止につなげるものとされています。

 次回から、同制度のいくつかの項目をピックアップして、現在、分かっている範囲で概説していきます。

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by motomame | 2015-08-06 09:00