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by 弁護士 赤井勝治

虚偽診断書の作成について(1)

 近時、虚偽診断書作成のニュースが世間を騒がせていましたが、今回は、虚偽の診断書を作成した場合、どのような罪を問われるかについて述べたいと思います。

 虚偽診断書の作成は、文書偽造罪の一種として刑法に規定されています。

 そもそも文書偽造罪が処罰されるのは、文書に対する関係者の信用を保護するためとされています。
 そして、文書に対する信用の中核は、その文書がそれを作成したとされる名義人によって真実作成された点にあると考えられています。
 そのため、原則として、文書偽造罪は、作成名義人以外の者が、権限なしに、その名義を用いて文書を作成した場合に成立するものとされています。

 ただし、これには例外があります。

 まず一つ目としては、公務員が職務上作成する文書(公文書)についてです。
 この公文書は、その内容の真実性に対する信用まで保護する必要があることから、作成権限のある公務員が内容虚偽の文書を作成した場合にも処罰されます(虚偽公文書作成罪、刑法156条)。

 例外の二つ目としては、医師が公務所に提出すべき診断書等についてです。
 この公務所に提出すべき診断書等についても、公文書と同様、その内容の真実性に対する信用まで保護する必要があることから、作成権限のある医師が内容虚偽の公務所に提出すべき診断書等を作成した場合にも処罰されます(虚偽診断書等作成罪、刑法160条)。

 医師が、虚偽診断書を作成した場合には、上記のいずれかの罪に問われる可能性があります。

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執筆責任者 弁護士 赤井勝治(京都弁護士会所属)
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by motomame | 2017-08-10 09:00