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by 弁護士 赤井勝治

医師の応招義務について(続)(1)

 医師の応招義務については、過去にも取り上げたことがありました。

 医師法19条1項は、「診療に従事する医師は、診察治療の求めがあった場合には、正当な事由がなければ、これを拒んではならない。」と定めており、これを医師の応招(応召)義務と呼んでいます。
 
 そして、患者さんから診察、診療を求められたにもかかわらず、正当な事由もなくこれを拒んだ場合、医師の先生方には次のようなペナルティが課される可能性があります。
 
 まずは、応招義務違反を反復した場合には、医師の品位を損する行為として医師免許の取消等の行政処分の事由となる場合があります(旧厚生省の行政解釈)。
 
 また、医師の先生方が診療拒否したことにより、患者さんに損害が発生した場合には、先生方に過失があるとの一応の推定が働き、拒否することについて正当な事由があったことを証明しない限り、その損害を賠償する責任を負うことになります。

 では、どのような場合に、「正当な事由」があったとされるのでしょうか。

 この点、前回に取り上げた際には、旧厚生省の行政解釈による基準によれば、医師の先生方には、かなり厳しい義務が課せられており、「正当な事由」が認められる場合は限定的であって、しかも、残念ながらこの点に関する裁判例などの前例がほとんどないため、どのような場合であれば「正当な事由」が認められるのかを一般的に論ずることは容易ではない旨を述べました。

 しかしながら、インターネットの情報などの中には、医師と患者さんとの間の診療契約上の信頼関係が破壊されている場合には、診療を拒否しても、応招義務違反にはならないかのような記載が散見されます。

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執筆責任者 弁護士 赤井勝治(京都弁護士会所属)
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by motomame | 2017-02-23 09:00