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by 弁護士 赤井勝治

問診にまつわる問題について(1)

 問診は、診療行為の入口段階で行われ、どれだけ検査技術等が発達・進歩したとしても、診療行為の第一歩として不可欠のものであると考えられます。

 問診は、言うまでもなく、患者さんの病状等を把握して、それ以降の検査の実施や治療行為の要否などを決定したり、既に治療中の場合であれば、実施している治療行為の効果を確認したり、治療行為の修正・変更などを判断するために行われます。

 一般的に、問診によって得られる患者さんの情報は、診察や検査などの結果と比べれば、その客観性や正確性が低いと思われますが、他方で、問診によらなければ得られない病歴や家族歴などの情報があることも確かです。

 そして、このような問診によってしか得られない情報が、今後の検査や治療行為の判断に有用な場合もあるものと考えられます。
 では、医師は、診療契約において、どのような問診を行う義務を負っているとされるのでしょうか。

 医療訴訟において、問診の義務が問題とされる場合、二つの類型が考えられます。

 まず、特に初診時に問題とされるのが、病気の診断のための問診をする義務です。
 
 これは、患者さんの自覚症状や発症時期、病歴などの問診が不十分であったために、正しい診断がなされず、それ以降に必要な検査や適切な治療が行われなかった場合に問題となります。
 ケースによっては、初診時のみならず、経過観察時に問題となる場合もあります。

 次に、検査・治療の際に問題とされるのが、合併症や副作用を回避するための問診をする義務です。

 これは、薬に対する副作用やショックの経歴等の問診が不十分であったがために、その患者さんに対する処方が禁忌であった薬を使用してしまって、副作用やショックが生じた場合に問題となります。

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執筆責任者 弁護士 赤井勝治(京都弁護士会所属)
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by motomame | 2016-08-18 09:00