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by 弁護士 赤井勝治

終末期医療における医療についての考察(1)

 医師、医療機関は、患者さんとの診療契約に基づき、患者さんに対して治療目的に沿った適切な治療行為を行う義務を負っています。

 通常の病気の治癒に向けて効果の見込まれる場面においては、医師、医療機関が上記の義務を負うことについて、特に問題はないものと思われます。
 しかし、いわゆる終末期医療においては、もはや病気の治癒に向けて効果の見込まれる治療行為を行うことは医学上不可能であるとして、単に延命のみを目的とした措置のみが行われる場面が存在します。

 このような場面において、医師、医療機関が負う義務については、通常の場合と同じなのでしょうか。それとも通常の場合とは負うべき義務の内容に違いがあるのでしょうか。

 今回は、この点についての考察をしてみたいと思います。

 まず、一つの考え方としては、通常の場合とは違った内容の注意義務を検討すべきという考え方があり得ると思われます。
 すなわち、病気の治癒に向けて効果の見込まれる場面においては、治療目的に沿った適切な治療行為を行う義務というものが注意義務の内容を構成します。
 これに対し、もはや病気の治癒に向けて効果の見込まれる治療行為を行うことが医学上不可能な場面では、これと同様に考えることはできず、単に延命のみを目的とした措置のみが行われるのだから、当該措置として適切かどうかが問題とされるべきという考え方です。

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執筆責任者 弁護士 赤井勝治(京都弁護士会所属)
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by motomame | 2016-04-07 09:00