医師・医療従事者・医療機関の方々に対する法律事務所からの情報発信です。赤井・岡田法律事務所HP: http://www.akai-okadalaw.com


by 弁護士 赤井勝治

医療機関の事業承継について-M&A-(3)

 ただ、実際には、必ずしもM&Aが上手くいくわけではありません。

 つい最近も、身近で、M&Aが上手くいかなかった実例がありました。

 最も問題となるのが、事業の譲渡を受けてこれを承継する者と合う合わないのマッチングとお金の問題です。
 こう言うと、単純に聞こえるかもしれませんが、他の事業と比べて、医療機関の事業は、医師個人の能力や性格などの特性に拠るところが多い上に、医師の家族などその周辺者や患者さん、スタッフなど利害関係者の事業への関わり方も一種独特のものがあるように思えます。

 まずは、当然に、事業を譲渡する側の医療機関(医師)と事業の譲渡を受けてこれを承継する者(医師)とのマッチングというのもかなりやっかいな問題となります。

 通常は、譲渡する側の医師の方が、譲渡を受ける側の医師よりも高齢で経験もあることがほとんどです。
 ここで、受ける側の医師に、譲渡する側の医師に対する十分なリスペクトがあれば良いのですが、得てして受ける側の医師には野心家の方も多く、譲渡する側の医師に対する十分なリスペクトを欠くことがあるようです。
 少なくとも、譲渡する側の医師にはそのように感じられるようです。

 ここで、双方間に一定の信頼関係を築くことができなければ、なかなか話しはまとまりません。
 必ずしもビジネスライクに話の進まないのが、医療機関のM&Aの難しいところです。

 先の上手くいかなかった実例でも、原因の一つがこの点にありました。
 当初は、両者とも和気あいあいと話し合いをされていたのですが、途中から、譲渡する側の医師が、受ける側の医師とは相性が合わないと言い始め、そのころから雲行きが怪しくなり始めました。

  赤井・岡田法律事務所
京都市中京区新椹木町通竹屋町上る西革堂町184番地
                  オクムラビル2階
        TEL(075)257-6033
        FAX(075)212-3670
執筆責任者 弁護士 赤井勝治(京都弁護士会所属)
[PR]
by motomame | 2016-03-17 09:00