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by 弁護士 赤井勝治

手術承諾書について(3)

 今回は、手術承諾書の効力のうち、②の、これから行う手術の内容やリスクなどが記載され、それらについて承諾する内容のものについてです。

 この②については、要するに、医師ないしは医療機関に要求される説明義務を尽くしたことを証明するためのものです。

 では、かかる手術承諾書を取っていれば、医師ないしは医療機関は、説明義務を尽くしたことになるでしょうか。

 この点、口頭での説明しか行わない場合と比べれば、そのような説明を行ったことの証拠の一つにはなり得ますので、かかる手術承諾書を活用することは望ましいものと考えられます。

 しかし、単にかかる手術承諾書を示して、これに署名をもらっただけでは、説明義務を尽くしたとは認められないでしょう。

 手術の内容やリスクなどについては、患者さんがこれらを理解した上で納得していなければ、説明義務を尽くしたことにはなりません。
 したがって、単にかかる手術承諾書を示して署名をもらうだけでは足りず、実際に手術の内容やリスクなどについての説明が行われ、患者さんが理解した上で説得するに足りるやり取りがあったと認められて初めて、説明義務を尽くしたことになります。

 そして、これらの実際の説明や患者さんとのやり取りについては、カルテに記載するなど、書面化しておく必要があると考えられます。

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執筆責任者 弁護士 赤井勝治(京都弁護士会所属)
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by motomame | 2015-09-17 09:00