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by 弁護士 赤井勝治

医療ADRにおける医師の関与について(5)

 前回は、東京三弁護士会が専門委員制度を活用しようとしない理由について述べました。

 もっとも、東京三弁護士会、愛知県弁護士会のいずれの医療ADRも実績をあげており、いずれの考え方が正しいのかという検証を行なうことはあまり有益なこととはいえないでしょう。

 全仲連でのパネルディスカッションにおいても、両弁護士会の医療ADRを参考としつつ、医療側・患者側経験豊富な弁護士(あっせん人候補者)の確保の難易、医師らの協力を得ることの難易、財政状況など各弁護士会のおかれた状況に応じて制度設計をしていけばよい、利用者の目線からすれば、各弁護士会で特色のあるADRが実施されている方が、むしろ紛争解決手段の多様化を図るというADRの制度目的に合致するのではないかというまとめられ方がされています。

 ちなみに、京都弁護士会の医療ADRは、現時点において、第三者医師による医学的知見の導入をすることなく、原則として、2名のあっせん人(いずれも弁護士)で手続きを実施しています。

 申立件数は東京三弁護士会や愛知県弁護士会には到底及びませんが、毎年一定数の申立てがあり、和解成立により終結している事件も少なくありません。

 仮に、今この記事を読まれている医療者が、医療ADRの相手方とされてしまったとしたら、第三者医師が専門委員として関与する愛知県弁護士会の医療ADRのような手続きでなければ応諾(申立てに応じて手続きに出席すること)されないでしょうか、それとも、弁護士で構成されるあっせん人のみで手続きが進められる東京三弁護士会や京都弁護士会の医療ADRの手続きでも応諾されるでしょうか。

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執筆責任者 弁護士 赤井勝治(京都弁護士会所属)
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by motomame | 2015-07-30 09:00